住宅斜面崩落原因究明へ 専門家が現場調査
11月9日(木) 18時40分

 先月の台風21号による大雨で、奈良県三郷町の住宅地の斜面が崩れた問題で、きょう専門家による初めての現地調査が行われました。きょうは、奈良県の担当者と京都大学防災研究所の釜井俊孝教授が現地調査を行いました。三郷町東信貴ヶ丘の住宅地では、先月22日の台風21号による大雨で、多くの民家が建つ斜面から大量の土砂が崩れ、一時、近くを走る近鉄生駒線の線路をふさぎました。現在も6世帯が避難しています。調査は崩落の原因究明にあたるため、県の依頼で行われました。

京都大学防災研究所・釜井俊孝教授「場所によってかなり地質の状況が違うということがあるのかなということ、それから、同じ盛り土でも崩れた盛り土と崩れなかった盛り土があるので、その違いがなんなのかということがひとつのポイントですね それからもう一つは、この斜面ですね 擁壁の下の斜面がどうだったかということが、今後のポイントですね」

 県は、今後、原因究明を行うとともに、暫定的な復旧工事を行う方針を示しています。しかし、被災地が民有地である上、開発を行った業者が倒産しているため、住民が生活を取り戻すための支援をどこが中心となって行うかはまだ決まっていません。

住民男性「何も、その贅沢なことを申し上げませんけど、もう今まで泣いたり笑ったりけんかしたりした家に戻りたい、それだけですね」

 また、住宅地の一角に業者が無許可で行った盛り土が台風21号で一部崩落した生駒市西松ヶ丘の現場にも釜井教授と、砂防・地すべり技術センターの綱木亮介理事が調査に入りました。釜井教授らは、地表や地質の土の分布などを目視で確認しました。そして現場には水を含むと危険な箇所があるといい、今後、行政代執行で地下水を抜くためのパイプを埋め込んだり、住宅地との境い目に水路を作るなど排水対策を進める必要があると指摘しました。県は、きょうの調査を受けて適切な対応策を速やかに検討する方針です。