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奈良のニュース
金融経済懇談会に出席 日本銀行 内田眞一副総裁が来県
2024.02.08 19:07

 日本銀行の内田眞一副総裁が出席し、県内の各界の代表者らと意見を交わす金融経済懇談会が8日、奈良市内で開かれました。


 日銀では年に数回、日本各地をまわり懇談会を開いていて、奈良県での開催は2020年2月以来となります。

 内田副総裁は、現在日銀が金融緩和策として行っているマイナス金利について、仮に解除した場合でも「その後にどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになる」との見方を示しました。

 また、消費者物価については賃金の上昇を伴う形で日銀が目標とする2%を実現する見通しの確度は「少しずつ高まっている」とし、様々な情報を点検しながら賃金と物価の好循環を確認していくとしました。


 出席者からは人手不足が厳しい状況であり、人材確保のためには賃上げは避けて通れず、取引価格の適正化が重要であるなどの意見が出たということです。


 その後開かれた記者会見で内田副総裁は、県内の情勢について、海外経済の影響を受け輸出・生産の一部に弱さがみられるが、個人消費などの内需は堅調に推移しており持ち直しの基調を維持しているとの認識を示しました。

日本銀行 内田眞一 副総裁

「奈良県は大都市への良好なアクセス豊富な観光資源など地域の強みや特色を生かして、前向きな取り組みが着実に進んでいるというふうに思います。こうした取り組みを通じて、奈良県経済が一段と発展することを期待したい。」