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検察側 山上被告に無期懲役を求刑 安倍元総理銃撃事件 裁判が結審
2025.12.18 19:14
安倍元総理銃撃事件で殺人などの罪に問われている山上徹也被告の裁判員裁判が18日開かれ、検察側は「我が国の戦後史に前例をみない犯行」と強く非難し、無期懲役を求刑しました。
大山 加織記者
「こちらは奈良市の春日野園地です。傍聴券を求め、人が集まってきています」
18日は論告求刑が行われる注目の裁判。一般が傍聴できる31席を求めて約500人が列を作りました。
起訴状で山上徹也被告(45)は、殺人など5つの罪に問われていて、初公判で起訴内容を認めています。
18日の裁判でははじめに、安倍元総理の妻・昭恵さんの意見陳述が、代理人により読み上げられました。昭恵さんは「夫を失った喪失感は一生消えることはありません」としていて、被告に対しては「自分のしたことを正面から受け止め、償ってくれることを求めます」と締めくくりました。その後、検察側が最終的な意見を述べる論告が行われました。
検察側は「被告が犯行で使ったパイプ銃は殺傷能力が極めて高いにも関わらず、弾丸がどこに飛んでいくか分からないという極めて危険なもの。白昼に公共性の高い道路上で発射し、他にほぼ類例を見ないほど危険なものだった」と指摘しました。また、安倍元総理を狙ったことについては、「安倍元総理には殺害されるような落ち度はなく、旧統一教会にダメージを与える道具として殺害した。動機は短絡的で自己中心的で、人命軽視も甚だしい」と述べました。
そして被告の生い立ちについては、「不遇な生い立ちを抱えながらも、その逆境に耐え、犯罪に及ばず生きている人も数多くいる中、母が旧統一教会に傾倒して家庭内の不和が生じたという被告の生い立ちは大きく考慮すべきものではない」としました。そして「高い計画性が認められ、我が国の戦後史に前例を見ない犯行で、社会的反響も大きい。模倣犯を許してはいけない」と強く非難し、検察側は無期懲役を求刑しました。
弁護側の最終弁論では、「懲役20年までに留めるべき」と主張し「被告が65歳までに社会復帰をすることで、宗教の被害などの経験を生かし社会に貢献できる機会を与えるべき」と述べました。
【本田記者のリポート】
裁判は午後5時前に終了しました。山上被告は黒のシャツにカーキのズボン、髪を後ろにまとめたいつもの姿で入廷しました。きょうの裁判では、検察側の論告求刑、弁護側の最終弁論が行われ、これまでの裁判で調べた証拠や争点に基づいて意見が述べられました。
この裁判で最も大きな争点となっていた、被告にどの程度の刑を科すかを決める量刑について。検察側は論告で、この事件が他に例を見ないもので比較できるものではない、とした上で、ほかの銃を使った犯罪と比較し、犯人と被害者の関係性などに着目して述べました。この中で「社会に影響を与えるため、暴力に訴えるということは法治国家では絶対に許されない」と強く非難し、無期より軽い刑を選択する余地がないとして、検察側は無期懲役を求刑しました。
論告が読み上げられている間、山上被告は傍聴席から顔を背けるようにして頬杖をついてじっと聞いていました。
一方、弁護側は最終弁論で、被告が犯行に至った経緯がどのくらい非難されるのか、被告は宗教虐待の被害者であるという視点が必要不可欠であると述べました。争点の1つであった銃刀法の法律上の解釈について、被告の手製銃は拳銃にも砲にもあたらないと改めて主張しました。そして、検察側が求めた無期懲役ではなく、懲役20年までの有期刑にし、事件後から勾留されている3年5カ月をこの刑に含むことを求めました。
裁判が結審する際には、最後に被告が意見を述べる機会があります。最後に裁判長から何か述べておきたいことはあるかと聞かれ、山上被告は「ありません」と答え、最終意見陳述は行いませんでした。
判決は2026年1月21日に言い渡される予定で、裁判員や裁判官がどのような判断を下すのか注目が集まります。
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