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貴重な植物標本を廃棄 県が奈良植物研究会に謝罪・経緯を説明
2024.09.10 19:14
県に寄贈された貴重な植物標本が県立大学によって廃棄された問題で、県は10日、標本を寄贈した奈良植物研究会に謝罪し、経緯を説明する回答書を手渡しました。
この問題は、奈良植物研究会が2001年に覚書を交わした上で県に寄贈した植物標本約1万点が、すべて廃棄されていたものです。研究会は2024年7月、県に抗議と経緯の説明を求める要望書を手渡していて、県は10日、謝罪するとともに回答書を手渡しました。
植物標本は、保管していた大学の建物の解体工事に伴い誤って廃棄されたといい、大学内で寄贈を受けた経緯や保管管理について適切な引継ぎがされていなかったことが原因と説明しました。
一方、自然史資料の散逸を防ぎ研究・教育を行う体制づくりへの要望については「奈良県では体制が存在していない」としたうえで、資料は体制を整えている国や他の地方公共団体への寄贈が適切であると回答しています。奈良植物研究会は、県の謝罪を受け入れた一方で、体制づくりについては今後も考えてほしいと述べました。
奈良植物研究会・松井淳会長
「県立大学で起こったことだけれども、やっぱり県の問題だし、県民の財産の問題。(資料を)次の世代に渡す、あるいはそれで研究する、公開するという機会を企画・計画していく研究者集団とか専門家集団を置いてほしい。」
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