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奈良のニュース
鋳造鉄斧なら県内初 唐古・鍵遺跡から鉄製品が出土
2025.08.21 18:37

 田原本町の唐古・鍵遺跡から、弥生時代の紀元1世紀前後のものとみられる鉄製品が出土したことが分かりました。


 こちらが、出土した鉄製品。全体が砂礫に覆われ、固まっています。弥生時代の環濠集落である唐古・鍵遺跡では、田原本町と山形大学が、2024年度から共同で、当時の人々が気候変動にどう対応していたのかなどを調べています。

 鉄製品は2025年2月から行われた発掘調査で、当時の井戸の底の部分から見つかったといい、一緒に出土した土器の特徴などから、弥生時代の紀元1世紀前後のものとみられることがわかりました。X線写真の分析から、鋳造品の斧=鋳造鉄斧を再加工したものとみられます。


 弥生時代には、中国で作られたものが日本へ運ばれ、それを加工し直した道具とみられるものが九州や中国地方で多く出土していますが、近畿では少なく、この鉄製品が鋳造鉄斧であれば、県内での出土は初めてということです。

 唐古・鍵遺跡では、炉の跡とみられる遺構や青銅器の生産に関わる鋳型のかけらなどが数多くみつかっていて、鉄の工具を青銅器の生産に利用した可能性もあるといいます。

田原本町埋蔵文化財センター長 藤田三郎さん

「紀元前2~3世紀から紀元後1世紀というのが、唐古・鍵遺跡が最も栄えた時期になりまして、鉄製品、あるいは青銅器製作というものが、この集落の中で盛んに行われていたことを示す資料のひとつということだろうと思います」


 唐古・鍵考古学ミュージアムでは、今回の調査を紹介する展示が9月5日まで開かれ、出土した鉄製品も見ることができます。