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奈良のニュース
明日香村 甘樫丘遺跡群 飛鳥時代を通しての土地利用の変遷明らかに
2025.03.27 18:35

 飛鳥時代の豪族蘇我氏の拠点があったとされる甘樫丘遺跡群の発掘調査で、明日香村は7世紀前半の遺構をはじめて確認し、飛鳥時代を通しての土地利用の変遷が、明らかになったと発表しました。


 調査した甘樫丘遺跡群は、いわゆる大化の改新で滅んだ蘇我蝦夷・入鹿親子の邸宅跡ではないかとみられる甘樫丘東麗遺跡の、北およそ500メートルに位置します。


 火を使って鉄製品の生産など生活に伴う活動を行っていたとみられる遺物と、焼けた土、須恵器などが見つかりました。時期は、7世紀前半から中頃とみられます。

 甘樫丘遺跡群では、これまで蘇我氏が滅んだあとの7世紀後半の利用が中心とみられていましたが、蘇我氏が活躍した7世紀前半のものがみつかるのは、今回が初めてだということです。


 また、7世紀後半の井戸やため池とみられる遺構や、7世紀末のものとみられる掘立柱の建物跡も確認され、藤原京の時代に役所などの公的な施設があったとしています。

明日香村教育委員会 長谷川透さん

「甘樫丘というのものが、これまで文献記録でもあまり登場してこなかった場所になります。ですので、今回の調査によって、7世紀の全般、飛鳥時代全般を通した活発な土地利用がわかった」