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奈良のニュース
史跡・宮山古墳に付随するネコ塚古墳 初めて周濠など確認 全長約100メートルか
2025.12.11 18:41

 御所市教育委員会は、史跡・宮山古墳に付随するネコ塚古墳の発掘調査で、濠や土手となる部分の跡を初めて確認したと発表しました。これにより東西の長さは、およそ100メートルと推測されるということです。


 ネコ塚古墳は、5世紀前半の大型の前方後円墳で、古代豪族・葛城襲津彦の墓であるとされる史跡・宮山古墳の北東に位置しています。宮山古墳の土手の部分と重なっていることから、古墳に付随する陪塚として、葛城氏の側近の墓であるとみられています。

 今回は初めての発掘調査で、東側と北東部分、2カ所の調査が行われました。

 その結果、東側と北東部分それぞれに、濠にあたる周濠と、土手にあたる外堤、また土手の内側の斜面に使われた葺石が、良好な状態で確認されました。


 これにより、北東隅の位置が確定したということです。濠の幅はおよそ5メートル、深さは1メートルあまり、土手の幅は15メートル前後になると推定されるといいます。

 ネコ塚古墳は正方形の方墳のため、西側にも土手が広がっていたとすれば、東西の長さはおよそ100メートルになるといい、想定されていた範囲よりも古墳の大きさが広がったということです。

御所市教育委員会 技術職員 和田一希さん

「陪塚自体の発掘調査というものが、あまりされていないというのが現状でして、非常に重要な成果であると思っています。さらに今後、ネコ塚古墳の周囲の発掘調査をする際に、この続きとなる部分を目指して、発掘調査をしていけたらなと思います」


 現地説明会は、12月14日に行われます。