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奈良国立博物館 特別展「春日若宮おん祭の信仰と美術」
2025.12.12 20:20
春日大社の摂社である若宮神社の祭り、「春日若宮おん祭」の歴史などを紹介する特別展が、13日から奈良国立博物館で始まるのを前に、報道陣に公開されました。
「春日若宮おん祭」は、五穀豊穣と疫病退散などを願って平安時代に始まったもので、2025年で890回目を迎えます。この特別展はおん祭の歴史と、それにまつわる美術を知ってもらおうと開かれ、春日大社に伝わる工芸品や、祭りの装束など、およそ37件が並びます。
こちらは鎌倉時代の掛け軸「春日文殊曼荼羅(まんだら)」です。春日山と御蓋山(みかさやま)を背景に、若宮の神の本来の姿が描かれています。
また、胸を張った凛々しい姿が特徴的な銅製の狛犬は、平安時代に藤原頼長が自身の養女が皇后になることを願い、鳥羽上皇からもらったものを若宮に納めたとされています。
このほか、祭りの中心的な行事「お渡り式」の様子などを繊細に伝える絵巻や、若宮の神に芸能を奉納する御旅所祭で使われた、安土桃山や江戸時代の舞楽の装束なども展示されています。
奈良国立博物館 交流推進室 研究員・羽良 朝風
「890年目を迎える大変長く続くお祭りですので、平安時代のものから近年、春日大社に寄贈されたものまで、幅広く展示しておりますので、春日大社の長い歴史に、思いを馳せていただけたらなと思います」
特別展は2026年1月18日まで開かれ、おん祭のお渡り式と御旅所祭が行われる12月17日は、観覧が無料になるということです。
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