歯石を分析 中世ウクライナ人 キビ摂取
2025.12.25 18:37
- 奈良文化財研究所は、新たな分析方法により中世ウクライナ人がキビを摂取していたことがわかったと発表しました。

- 奈良文化財研究所の庄田慎矢室長は海外の大学や研究所などと共同で中世ウクライナの墓地から出土した人骨の歯石を採取しました。

- そして、数mgの歯石を加熱させ気化した成分を分析する「熱脱着ガスクロマトグラフィー・質量分析法」で歯石からキビ特有の成分「ミリアシン」が確認されました。キビは古来ユーラシア大陸で重要な食べ物だったとされ、人間の歯石からキビの摂取の証拠を初めて確認したということです。これまでの手法ではとらえることができなかった成分も特定することができ、研究チームは、古代人の食習慣などを探る新たな手法が確立されたとしています。
- 奈良文化財研究所 国際遺跡研究室 庄田 慎矢室長
- 「新しい分析手法が、これでいけるということが分かりましたので、これからこの方法をいろんな国や地域、時代に広く応用していくことによって、次々に新しいことが分かると期待しています。」
