藤原宮跡 西門・西面回廊の位置と規模を確認
2025.11.27 18:52
- 橿原市にある国の特別史跡・藤原宮跡の発掘調査で、大極殿の西側に位置する門と回廊の規模などが確認されました。

- 今回発掘調査が行われたのは、天皇が国家的な儀式を行う大極殿の西側の区画です。
- 大極殿周辺の発掘調査ではこれまでに、東側の回廊と、回廊にとりつく門の遺構が見つかっていて、その位置や規模などが明らかになっています。
- 建物群は左右対称に建てられるとされることから、今回の調査では、これまでの東門と回廊のデータを藤原宮の中軸で反転させ、西門と回廊があると想定される場所を調べることで、その規模や構造の一部が明らかになりました。
- 西門については、1977年度の調査で出土していた礎石と呼ばれる柱の土台となる石を据えた跡が、反転された柱の位置と矛盾がないことが分かりました。

- これにより西門の規模は、東西約6.6メートル、南北約29メートルであることが確認されました。
- また、門の西側で瓦敷が新たに発見されました。これは、門の外側に施された舗装の可能性があるということです。
- 大極殿院の西門と西の回廊の位置が確認されたことにより、大極殿院の東西の規模が確定し、日本で初めて築かれた都城・藤原京の宮殿、藤原宮の姿を知る大きな成果となりました。
- 奈良文化財研究所都城発掘調査部 部長 箱崎和久さん
- 「東西の規模が、だいたい117メートルと確定したので、大極殿全体をもう1回考える上での基礎的なデータを得られたのが、最大の成果だと思います」

- なお、現地説明会は11月29日に行われます。