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奈良県立医大などの研究チーム ALSの原因を抑制する因子を発見
2025.10.17 19:00
奈良県立医大などの研究チームが、国の難病に指定され、全身の筋肉が徐々に動かなくなる「ALS」=筋萎縮性側索硬化症の原因とされる物質の増加を抑える因子を発見したと発表しました。
ALSは、筋肉の動きをコントロールする神経細胞が侵される病気です。細胞内を自由に動けなくなったタンパク質の分子が蓄積されて塊となることで運動神経が変性し、情報の伝達を阻害することが1つの原因と考えられています。
県立医大の森英一朗准教授や杉江和馬教授らのチームは、研究を重ねるなかでジンクフィンガードメイン(=ZnF)という物質に着目しました。
これは、DNAと結びつく性質を持っており、患者から採取した細胞の遺伝子の分析やさまざまな実験などから、タンパク質と結びつき、情報の伝達を阻害する塊の成長を抑えることがわかったということです。
県立医大 未来基礎医学・森 英一朗准教授
「ジンクフィンガードメイン(ZnF)がどのようにタンパク質の凝集を抑えるのかを明らかにすれば、同じような働きをする薬をつくることができて、そこにつながる貴重な研究成果と考えています。」
この研究成果は、16日付のイギリスの科学誌「Nature Communications(ネイチャー・コミュニケーションズ)」に掲載されています。
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