霊園に母親の遺体遺棄 男に執行猶予付きの有罪判決
2025.10.10 18:45
- 2024年11月、奈良市の霊園に母親の遺体を遺棄したとして死体遺棄の罪に問われた男の裁判で、奈良地裁は10日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

- 判決によりますと、大阪府吹田市の無職・藏田隆一被告(71)は2024年11月、奈良市にある霊園の自身が名義人となる区画の土の中に、母親である藏田光さんの死体を遺棄したとされています。これまでの裁判で、弁護側は、被告が母親の遺言を尊重して火葬せずに埋葬しており追悼の意が含まれているなどとして「遺棄には当たらない」と無罪を主張していました。10日の判決公判で、奈良地裁の木内悠介裁判官は、行政上の手続きを欠いていたこと、自身の父親の葬儀では火葬手続きをしていることなどを指摘し、「適切な方法により埋葬できなかった合理的理由は見出しがたく、刑事責任は軽視できない」として、検察側の懲役1年6カ月の求刑に対し、藏田被告に、懲役1年2カ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。