30日(火)

北部
南部

1日(水)

北部
南部
  • ただいま放送中
  • 22:00
  • WBS「あなたと世界をつなぐ経済ニュース番組」として、より分かりやすく、より深く、明日からの仕事や生活に役立つ情報をお伝えします。
  • 次の番組
  • 22:58
  • TVNニュース
奈良のニュース
「一日造立仏」と判明 奈良国立博物館 十一面観音立像を公開
2025.09.30 19:04

 奈良市の法華寺に安置されている十一面観音立像の保存修理が完成し、30日から、奈良国立博物館で特別公開されています。



 十一面観音立像は高さ178.2センチで、法華寺の本堂に安置されており、これまで室町時代のものとされていました。


 2024年4月から、緩んだつなぎ目の接合や、材質の強化などを行う保存修理を実施。その際、体内から納入品として紙の束が見つかり、このうち1枚には、「一日造立観音(いちにちぞうりゅうかんのん)」の文字が記されていました。


 奈良国立博物館によりますとこれにより、この像は疫病を退け、雨が降ることを願って仏像を一日で彫るなどした、「一日造立仏」であることが判明したということです。一日造立仏は鎌倉時代から室町時代にかけて流行した仏教儀礼で、像が確認されたのは今回が5例目だといいます。

 また、納入品から体は鎌倉時代に造られたものとみられ、そして頭は江戸時代に造り替えられていたことが新たにわかったということです。


【奈良国立博物館学芸部美術工芸室長・山口隆介さん】

「こうやって文化財というのが、その時代時代の人々の手が加えられて、現在に伝わっていると。ですからそういう先人の尊い営みについて、多くの方に知っていただく機会になればと思います」


 特別公開は、12月21日まで行われます。