安倍元総理銃撃事件第12回公判 山上被告「他の政治家では意味が弱いと思った」
2025.12.02 20:02
- 安倍元総理銃撃事件で殺人などの罪に問われている山上徹也被告の第12回公判が開かれ、山上被告は、銃撃の理由について「他の政治家では意味が弱いと思った」と述べました。
- 起訴状で山上徹也被告(45)は殺人など5つの罪に問われていて、初公判で起訴内容を認めています。裁判では被告の量刑や銃刀法など法律上の解釈が争点となっています。

- 12月2日は、前回に引き続き被告人質問が行われました。
- 検察側からの質問で山上被告は事件前日に旧統一教会の関連施設が入るビルを銃で撃った理由について自身の怒りの対象が旧統一教会だと示すためで、「安倍元総理と教会との関係性をあらかじめ示しておかないと違う捉え方をされると思った」と述べました。そして裁判官からほかの政治家を狙わなかった理由を問われると、「安倍元総理は、旧統一教会と政治の関わりの中心にいる方だと思っていたので、他の政治家では意味が弱いと思いました」と話しました。

- 殺人を思いとどまる考えはなかったのか聞かれると、「銃の製造に多大な費用や時間をかけているので経済的に追い詰められていた。やめてしまうと旧統一教会に負けたことになるので思いとどまることはなかった」と述べました。
- そのほか、宗教社会学者の男性が弁護側の証人として出廷しました。証人の男性は、特定の宗教では幼児期や思春期に受けた教え込みや厳しいしつけなどで、青年期に自尊感情が低い人が多く、それは壮年期まで持続するなど、親が子どもに与える影響について話しました。
- 裁判は3日も開かれ、引き続き宗教社会学者の証人尋問と被告人質問が行われます。
